こんにちは、しおんです。
この「しおんのストーリー」では、私の40年以上の生い立ちの中で、とても衝撃的で強く印象に残ったできごとを紹介しています。
前回はあれほど嫌っていたミミからデートに誘われ、デート当日の様子をお伝えしました。
今回はそのつづきとなります。
それではシリーズ⑨をどうぞお楽しみください。
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パサデナの街をぶらぶら散歩をし、陽がかげりはじめたころミミとのデートは終盤をむかえる

パサデナで食事を終え、ぶらぶら散歩をし、陽がかげりはじめたころ、私たちはふたたび車に乗りパサデナの街をあとにした。
ミミの運転する「三菱ギャラン」は、どうやら私たちが住む、アパートへと向って走っているようだ。
助手席で今日1日のデートのことを思い返した。
空の色が夕日で徐々に赤みを帯びていくと、なんともいえない寂しさをおぼえた。
今日は1週間に1度しかない休みの日だ。
このときの私は、「もっとミミと一緒にいたい」という思いと、「早く一人きりになりたい」という相反する思いが入り混じった。
「わたし、今日これからクラブの仕事があるんだけど、どうしようかなぁ?」
「ねぇ、まだ他に行きたいところある?」
とミミがたずねてきた。私は返事するのにとまどった。
私は「このままミミと、別れたくない」という気持ちのほうが上まわっていた。
「う~ん、行きたいところかぁ」と私は独り言のようにさえない曖昧な返事をした。
本当はもっと一緒にいたかった。
そのまま、なされるがままに、ミミが運転する車の助手席でただ手をこまねいていた。
車はこのままでは、私たちの住むアパートに着いてしまう。
ミミは私がはっきりと返事をしなかったことで、私を優柔不断なヤツだととらえたのだろう。そうこうしているうちに、私たちが住むアパートメントの駐車場に車は到着した。
車を降りる前に「今度ユニバーサルスタジオハリウッドへ行こうよ」とミミから誘ってくれた。
私は今日このあと、まだミミを誘うチャンスはあった。「ちょっと部屋をみせてよ」でも、「お茶でも飲んでいかない?」でもなんでもよかった。
でも結局、そのひとことを言いだす勇気がなく、私は車を降り、ミミに別れを告げアパートの自分の部屋へと戻った。
部屋の中で、ビールを飲みながら今日一日のミミとのデートを振り返った。
ミミとのデートはとても楽しかったが、悶々とした気分だった。
「何でデートが終わる前に、”このあと部屋に寄っていい?”と誘えなかったのだろう。断られてもよかったのに」
そんな勇気がない自分に腹立たしさを覚えた。
「でも”またユニバーサルスタジオに行こう”っていってくれたし、今日はこれでよしとするか」ともう一人の自分が言い訳をした。
この日ミミを誘わなかったことは、後々にものすごく後悔し、そのことをずっとひきずることになるとは、そのときは知るよしもなかった。
「次の日からまたレストランでの仕事が始まる」「ミミと心理的に近づけたし、彼女の良い一面も見られた」「あれだけ嫌いだったミミと、これからはもっといい関係が築けるだろう」とミミを誘えなかったことを打ち消すように前向きに気持ちを切りかえた。
「今度は以前と違った気分で仕事ができる」と思うと気分が高まった。
その晩、寝るまでのあいだ、ずっとミミとのデートを回想していた。
つづく
ストーリー⑨ おわりに
今回のミミとのデートの経験で、自分が嫌ってた人でも、相手はそんなこととはつゆ知らず、実際、話してみるといいヤツだったってことがよくあります。
自分にとって重要なことを教えてくれたり、何かのパートナーとして後々も良い人間関係を築け、人生のキーパーソンとなる可能性があるかもしれないので、まずは見た感じで人を判断はせず、1度は接触してみるのがとても大事だと思います。
今回は以上となります。
次回は、ロサンゼルスの生活が、あることによって断たれてしまうことをお伝えします。ロサンゼルスの思い出深い生活も、いよいよ終わりを告げようとしています。
ぜひ、次回もお楽しみください。
次へ>>【しおんのストーリー⑩】アメリカでの移住の夢は消され、奈落の底へと突き落とされる
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最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回、またお会いしましょう。
でわっ!
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