今回は前回のフィリピン・マニラで企業相手に電話でアポイントをとる効果的な方法【フィリピン・マニラでの戦略営業】のつづきフィリピン・マニラで実際に電話でアポを取る方法やコツなどをお伝えしていきます。
この記事を書いてる私は、新車ディーラーの営業時代に車検・点検の販促のテレコールを3年、以前フィリピンの会社で電話アポイントの経験5年間あり。
電話をつかってアポイント(以下電話アポとよぶ)をしただけで20社以上の新規の企業と取引きができるようになりました。
フィリピン・マニラで企業相手に電話でアポイントをとる効率的なやり方とコツ
電話でのアポイントの取り方
それでは私がやっていた、「効率よく電話でアポイントを取る方法」を紹介していきます。
企業の電話番号や主要な人物の名前の取得方法
私は 商工会議所の名簿 日本人会の名簿、マニラ電話帳、 PEZA 企業のリストなどから電話をかけていました。
名簿にはPresidentやCEO、General Mangerなどの主要な人物の名前が載っています。
PEZA企業のリストには名前がないので、ホームページで日本の会社にいる人でも良いので名前をひかえておきます。
電話のかけ方
企業に電話をするとほとんどがフィリピン人スタッフが出ます。
機械メッセージの場合は、転送案内でHRなどにつなげられるようでしたら、HRにつながるボタンをプッシュします。
その他はオペレーターがいいでしょう。
次より電話をかけてからのシミュレーションをします。
フィリピン人スタッフ「Good morning.」
しおん「Good morning.」
「May I talk to Mr,〇〇?」
名簿にあった主要な人物に話したい旨を伝えます。
ここでは自分の名前を言いません。
自分の名前や会社名をいうと「Ha?」とか「Sorry?」とか「Sir?」とか聞きかえしてくることがほとんどです。
このやり取りがムダとわかったので、礼儀とかはわきまえず単刀直入に日本人の主要な人物の名前を出し話しをしたい旨を伝えます。
フィリピン人スタッフから
「Who’s on the line?」
「Who is this?」
(どちらさまですか)
と聞かれたら初めてこちらの名前と会社名を伝えます。
しおん「This is Sion from 〇〇Company.」
電話に出る相手もよほどしっかりした会社でないと、ビジネスマナーにそった電話対応はしないので、こちらも特に電話マナーを守る必要はないでしょう。
「What is your concern?」
「What is your purpose?」
と何の要件か聞かれることがあるので、そのときは単刀直入に説明します。
しおん「I’d like to make an appointment for explain our company service and greeting to Mr,〇〇.」
この英語が正しいのかわかりませんが、だいたいわかってもらえます。
不在の場合は呼び出した相手が何時に来るのか聞きます。
ミーティングや、会社の別の場所、外出中などが多いので、何時にかけなおしたらいいか、オフィスに戻ってくる日時を確認します。
その聞いた時間に再度電話します。
「Can you send to us some proposal?」
「先にプロポーザルを送ってください」と言われることもありますので、その通りにします。
送り先のEメールアドレスと担当者名を確認します。
メールアドレスの確認方法は後述します。
プロポーサルは英語と日本語で簡単な自社の説明と、「面談をしたいのでアポイントを取りたい」旨を書き、自社のパンフレットのコピーなどを添付します。
たいがいプロポーサルを送っても返事がないので、「返事がなくて電話をかけなおした」と、再度電話をする口実ができます。
スタッフの人がたまに本人の携帯番号を教えてくれることがあります。
これは確実に本人に連絡ができる方法でラッキーといえるでしょう。
スタッフが「あなたの電話番号を伝えておくから」ということがあります。
この場合も素直に電話番号を伝えます。
といっても電話はほとんどかかってきませんが、、、。
こちらもまた「本人から電話がかかってこないんだけれども」と電話をかけ直すきっかけができます。
スタッフの人が転送して、目的の主要な人物、本人が出たら端的に話します。
相手も忙しいので2分以内で 話せる内容が良いでしょう。
私の電話アポのトーク例
「初めまして、〇〇会社のしおんと申します。お忙しい中突然のお電話失礼します」
「弊社は〇〇の会社で○○○○○向けにの○○○○○のサービスを提供、紹介しています」
「一度弊社のサービスの説明と、ご挨拶をかねて面談の機会をいただけないでしょうか。」
これなら1分以内で説明でき、忙しい相手でも簡潔に伝えられます。
「お世話になってます」はつかわない
よく初めての人から電話がかかってきて、「お世話になってます」という人がいますが、初めての人にお世話になっておりますという挨拶はおかしいと思うので私からはつかいません。
「初めまして」というと、電話先の相手が電話をかけている者が、知っている人か知っていないと人かがすぐ分かり、相手への気づかいになります。
ただ、相手が「お世話になってます」といったらこちらも合わせて「お世話になってます」と言います。
用件を伝え終わって間が空いたら、「よろしいでしょうか?」といい返事が「Yes」であれば、面談の都合のいい日時を聞きだします。
相手が何か話してきたら集中して耳を傾けます。
上記の私のトークですと、断られる理由がほとんどありません。
断る理由はないでしょうが、断る人もいます。
その理由はなんなんでしょう。
断られる場合は理由を聞き出します
アポイントを断る理由は、
「忙しいから」
「今は必要としていないから」
「本当に必要としていない」
「会社で決められた取引先があるので変えられない」
というのがほとんどです。
そう言われたときの対応方法を下記します。
「忙しいから」
ではいつごろが忙しくないのでしょうか。
忙しくない時期を聞きだし、その時期にアポイントを取ります。
「今は必要としていないから」
「もちろん今は必要としていないかもしれませんが、将来的に必要となることがあると思いますので~」
と
「ご挨拶だけでもかまいませんので」
と今必要としていないことを打ち消してアポイントを取ります。
「本当に必要としていない」
例えば「日本人が私しかいなくて、他に変わることもない」「これまでずっと同じで必要ないから」
必要性がなかったら、無理に会ってもしかたないので、そこは判断します。私の場合アポはあまり取りません。
「会社で決められた取引先があるので変えられない」
私はこの理由だと無理にお願いすることはしません。
大体このような理由ですので、アポイントを断られることはあまりないのです。
機嫌が悪いのか、「間に合ってます」とか言ってぶっきらぼうに断る人がいます。 営業に寛容ではない人が少なからずはいますので、 相手にせずに別のいい人を探した方がいいでしょう。
「電話でアポはいい人探し」といえます。
電話アポイントのコツ
5年間私が電話アポをやったなかでのコツがありますので、この記事を読んでいただいている方にこっそりお伝えします。
電話帳のZからかける
これは何かの営業の本で読んだことがあります。
テレアポをするだいたいの人が電話帳のはじめのページAからかけ、そして途中で挫折していきます。
最初のABC~の企業はよく営業電話をかけられていて、結構めんどくさがられているのでZからZYXと逆にかけると、アポが取りやすいということです。
それにならって私は Z からAにかけて電話をかけていくようにしています。
気分的にですが、アルファベットの後ろの企業は、電話営業にきつい対応はしない感じはします。
どこで電話番号を仕入れるか、電話番号を仕入れる方法を以下にあげます。
フィリピン日本人商工会議所の名簿
日本人会の名簿
マニラ生活電話帳
PEZA企業のリスト インターネット上
私は「フィリピン日本人商工会議所」「日本人会」の登録名簿をよくつかっていました。
いずれも会員になると名簿がネット上または冊子で見られます。
それらの会員になっていないPEZA企業はPEZA企業のリストから
ホームページで日本にある会社でもいいので、日本人の名前を探し電話をし呼び出します。
マニラ生活電話帳は購入できます。
相手のメールアドレスを聞き取るとき。
フィリピン人スタッフより「先にプロポーサルをメールで送ってといわれたり、主要人物の直のメールアドレスを教えてもらえたりすることがあり、そのときにメールアドレスの聞き取りをスムーズにする必要があります。
フィリピン人のスタッフはローマ字のつづりを伝えるときに国際的に周知されている、「フォネティックコード」という表を元に伝える人がほとんどです。
例えばLとR、PとT、L,M,Nが聞き取りずらいですよね。
そのアルファベットをフォネティックコードの表にあてはめると
LはLima
RはRomeo
PはPapa
TはTango
M はMama
N November
となり、なんかぜんぜん聞き慣れない単語で伝えてきます。
使い慣れない日本人にとっては最初はちんぷんかんぷんになります。
ですが郷には郷にしたがえなので、フォネティックコードの表などをプリントアウトして見えるところに置いておくといいでしょう。
私の場合Zをつたえるのに「ズィー」と言っているのにGと間違えられ、「ゼット」といっても伝わりません。
ZはZebraで通じるのです。
何回も聞いているうちに、慣れてきて聞き取りできるようになりますよ。
参照: 電話でアルファベットを伝える時はフォネティックコードを使うと確実
日本人へはこのフォネティックコードは聞き慣れていないので、地名をつかうのがいいと思います。
Pはフィリピン
Tは東京
Lはロンドン
M はマニラ
Nはニューヨーク
こんなかんじで地名だったらわかりやすいでしょう。
電話回線が通常契約だとメトロマニラしか通じない
あなたの会社の電話回線はLagunaやBatangasなどのメトロマニラ外の地域に電話がかけられるでしょうか。
早めに確認しておきましょう。
通常の契約だとメトロマニラ内しかカバーしていない通信会社が多いです。
回線の開通には手続きしてから2週間以上と日数がかかりますので、早めに会社に申請し手つづきしてもらったほうがいいです。
面談は遠方はZOOMやTeamsなどのビデオコールで十分
私の勤めていた会社はMakatiにありコロナ前は面談をするのに、Alabang、メトロマニラ外の工業団地が多いLagunaやBatangas、Caviteエリアなどの企業に半日がかりで行っていました。
ある人材派遣の会社はMakatiから南部の工業団地へアポを取るときは、最低でも3件のアポをその日に取ってまとめていくようにと会社から指示されていたようです。
それはそうですね、ガソリン代、高速代、ドライバーや自分の人件費などを考えると企業からしたら、そんだけ経費をかけるなら効率よくまとめてアポを取れよとなるわけです。
それがコロナになってからどうでしょう。「コミュニティ隔離中なので、ZOOMで面談をお願いできませんか」と頼むと、どの企業もすんなり受けいれてくれるのです。
この記事を書いている現在はコロナの影響がなくなり、さすがに「コミュニティ隔離中で」と使うことができませんが、「ドライバーが不足して直接出向くことができずに、、、」というと快く受け入れてくれます。
これはコロナの恩恵といえるでしょう。
コロナによって営業スタイルに革命がおきたのです。
これでもうムダに半日かけて遠方まで行く必要がなく、工場地帯へのアポイントに時間と経費を費やすことがほとんどなくなりました。
それでも「実際に会わないといやだ」という人はまれにいますが、そのときは臨機応変に対応します。
面談したあと
面談したあとは、必ずその日のうちにお礼のメールをしましょう。
面談した後で何らかのアクションを起こしておかないと、せっかく自社のことを紹介したのに忘れられてしまう確率が高いですし、面談の後にお礼をしておかないと「なんだあいつはその場限りかよ」思われてしまいかねません。
私自身もアポイントをお願いされて時間をつくったのに、その後なんの音さたもない人は、「なんだそれだけの人か」と思ってしまいます。
私の場合、面談したあとのお礼のメールには、会社のサービスの内容が書かれてある手引きをメッセージに添付して送ります。
電話だけで営業しない
私の同僚でアポイントを取らずに、電話だけでサービスの内容などを説明している人がいました。
忙しい相手にましてや特に今は必要としてない人に電話だけで結果を出すのはかなり難しいでしょう。
やはり面談の時間を設けて、顔を合わせて集中してでないと、自分の意図することが相手には伝わらないです。
電話を受けるほうは、急に電話がっかってきて一方的に話され、自分の大事な時間を割かれてしまい、機嫌をそこねることもあるでしょう。
こんな営業マンはどうしても気づかいができる人とは思えません。
電話は時間ドロボウです。
私は同僚がなぜ電話で説明して、それで営業ができるかと思ったのか意味がわかりませんでした。
結局彼はぜんぜん結果が出ていませんでした。
まとめ
5年間電話アポをつづけ、実績が多くできました。
私が電話アポで面談して取引きができるようになったのは、20社以上にもなります。
また契約はアポイントをした主要な人物だけでなく、社内の別の日本人も契約の対象となりますので総契約数にするとかなりの数になります。
この記事で電話アポの重要性や効果がわかっていただけたと思います。
電話アポは明日からもでき、費用もほとんどかかりません。
電話アポをしてない会社では、上司に「電話アポをします」といって勝手に始めてしまいましょう。私は社長に何もいわずに始めていました。
電話アポをはじめて、結果を出し仕事が楽しくなればいいですね。
今回はこのへんにしておきます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回またお会いしましょう。
でわっ!
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