この記事では、フィリピン・マニラ賃貸オフィスの借りかたについて紹介します。
フィリピン・マニラでビジネスをするのに、「オフィスや店舗物件(コマーシャルスペース)をどうやって借りたらいいのか」ってなりますよね。
この記事で紹介する、「フィリピン・マニラ賃貸オフィスの借りかた」のマニュアルを読めば解決します。
「フィリピン・マニラ賃貸オフィスの借りかた」のマニュアルでオフィス開設の道のりがみえてきますよ。
この記事を書いている私はフィリピン在住歴6年、ビジネスをしようと思いオフィス物件を探したり、知人の物件探しを不動産業者をとおし手伝ったことがあります。
フィリピン・マニラ 賃貸オフィス物件の借りかた【エリア選定~内覧】

オフィス物件を借りるまでのながれは下記のとおりです。
1.エリア選定
↓
2.不動産会社を決め依頼
↓
3.内覧
↓
4.物件選定
↓
5.契約書チェック
↓
6.契約、支払い
↓
7.会社設立手続き
↓
8.リノベーション
↓
9.入居
それぞれ順番に解説していきます。
1.エリア選定

マニラでオフィスを借りるのは、どこでビジネスをするかによります。
マニラにはどのエリアでもオフィス物件はあります。
私は知人の手伝いで、オフィス、店舗、飲食店、倉庫などに利用できる物件を、空室だと思えるところを歩いて1件1件訪ねて探したことがあります。
ですが空き物件は少ないです。空き物件と思って訪ねても貸し出ししていなかったり、もうほかで入居が決まっていたりします。
飲食店などの「コマーシャルスペース」と呼ばれる商用物件は、需要が多く特に少なく、空室があったとしてもすぐに埋まってしまいます。
(この記事を書いている2022年6月現在は、コロナの影響で空室が多くなっています)
空き物件の外に賃貸募集の看板が掲げてあることが多いのですが、電話しても通じなかったり、内覧のアポをとっても担当者が時間どおりにこなかったりします。
また英語が達者でない人はコミュニケーションをとるのも大変なので、私のように自分で探すようなムダな労力はかけずに不動産仲介業者に依頼したほうがいいでしょう。けっきょくは徒労に終わります、トホホ
不動産業者の選定は長く営業しているところで、オフィスが設営されている会社を選ぶことです。
なかにはバーチャルオフィスなどの住所を使用して、所在がない個人ブローカーも多くいて、そういう仲介業者は信用ができないのでやめたほうがいです。

エリアの説明をしていきます。
ここではマニラで企業のオフィスが多くある主要のエリア、マカティ、BGC(ボニファシオ・グローバル・シティ)のエリアにしぼって紹介していきます。
Makati マカティ
フィリピン経済・金融の中心街、フィリピンの首都マニラの南東に位置し、高層ビル群が立ち並び、フィリピン企業だけでなく日系企業を含む外資系企業が多く集まっている。
フィリピンのビジネス首都の位置付けをされていて、「フィリピンのウォール街」とも呼ばれている。
マカティのオフィス物件の特徴

オフィスビルディングは多いのですが、マカティCBD(中心業務地区)のオフィス物件の空室率は3.3%と入居率がとても高いのです。

東はBGC、Taguig City(タギッグ市)、 南はLaguna(ラグーナ地方)、北はOrtigas(オルティガス)、Quezon City(ケソンシティ)、西はPasay市(パサイ市)と主要な市や地域に行きやすいです。
賃料の目安
場所:Ayala ave,Paseo de Roxasといった幹線道路沿いの比較的新しいビル
賃料:1,200peso/㎡~1,700peso/㎡
この価格帯のビルの特徴
まずセキュリティの高さが際立っています。
- エントランスに入ると赤外線で荷物チェックされる
- ロビーで受付を済ませ、アクセスカードを受けとるか、案内をするガードマンがいないとエレベーターで上階に行けない
などです。
場所:マカティの幹線道路ではない市街地、
賃料:650peso/㎡~1,000peso/㎡
この価格帯のビルの特徴
- 低階層、築年数が15年以上たっていて古い
- エレベーターが狭い
650peso/㎡のビルは特に古く、エレベーターが揺れたりしてこわい思いをします。
セキュリティに関しては、賃料に関係なくどのビルも24時間、ガードマンが監視し、受付でフォームに記入しIDをあずけないと入館できないようになっています。
BGC(ボニファシオ・グローバル・シティ)
フィリピン軍の駐屯地を1995年から再開発した地区。
オフィス街、ショッピングモール、ホテル、コンドミニアム、インターナショナル・スクール等の商業施設・住宅施設が複合的に整備されている。
最近グローバル企業がBGCにフィリピン現地法人を新設するケースが増えている。
フィリピンの主要産業であるコールセンター事業会社が多いのが特徴
建築中のビルも多く、現在も開発中となっている。
賃料の目安
賃料:1,200peso/㎡~1,600peso/㎡
この価格帯のビルの特徴
- 街自体新しいので全体的に物件は新しい
- まだ入居がない新築の状態で「スケルトン」とよばれる、床、天井がなくコンクリートのむき出しの状態のままで貸している物件も多い
そのような物件はオフィス開設までに時間、費用がかかり、やはり借りてもつきにくい - コールセンターなどのBPOが利用できるように、24時間営業できるオフィスビルも多い
2、不動産会社を決め依頼

不動産投資の記事【フィリピン不動産投資②】 フィリピン・マニラ 投資用中古コンドミニアムの探し方【不動産業者選定】で紹介したとおり、きちんとオフィスをかまえていて、マニラで長く営業しているところがいいでしょう。
また、オフィス物件を賃貸するのには各種の書類や、リノベーションが必要となるため、仲介する営業マンに書類の知識や手つづきなど、ある程度経験がある者でないと、引渡しまでスムーズに進行するのが難しいといえるでしょう。
なので信頼のおける不動産業者に任せましょう。

インターネットでみつけた物件は、間違った情報が掲載されていたり、すでに借りられていても空室のままだったり、コンタクトパーソンが内覧にこなかったり、所在のわからない個人ブローカーが仲介していたり、となにかと大変な思いをします。
不動産仲介業者に伝える事項
物件を内覧する前に、不動産会社はリストアップするのに必要な事項を確認します。
リストアップをしてもらう際に伝える事項
3.内覧
リストがあがってきたら内覧のスケジュールを組みます。
上クラスのオフィスビルだと、下記の書類を求められることがあります。
などです。
内覧時に確認すること
- セキュリティの状況
- 内装の状態
- エアコン
- インターネット
フィリピンの不動産会社では、物件の写真や詳細情報がないため、ビルディングや物件の状況は 行って見ないとわかりません。
セキュリティの状況
だいたい24時間ガードマンが入り口に常駐しています。
外部の者はロビーで受付をしないと入れないのかどうかなどの確認
内装の状態

前のテナントがそのままにして引き払い、オーナーもそのままの状態で物件紹介をします。
床のタイルがはげていたり、カーペットがなかったり、天井がなかったり、固定式のパーテーションや間取りの合わない壁の撤去などと、ほとんどのユニットで工事が必要です。
そのため居抜き物件はあきらめたほうがいいです。そういう物件はすぐに借り手が見つかってしまいます。皆無と思っていただいていいでしょう。
最低でもエントランスの錠の取付け、再塗装工事、エアコンの取付け(必要な場合)は必要です。
エアコン
エアコンはユニットにより2種類あり「セントラライズエアコン」か「個別のエアコン」かです。
セントラライズエアコン
セントラライズエアコンとは集中管理式のエアコンでビルが稼働時間を管理しています。
だいたいの稼働時間は平日の8時~17時で、24時間稼働していません。土日は1日中稼働しません。
それ以外の時間で使用する場合はビルに申し込み、時間あたりの電気代を支払うか、別にエアコンを設置するか、それができなかったら扇風機を使うかします。
個別エアコン
セントラライズエアコンではない場合は個別でエアコンを設置します。
壁付け式、室外機タイプ、床置き型タイプかユニットによって取りつけられるエアコンの種類が変わりますので、確認が必要です。
インターネット
ビルによってプロバイダーが異なります。
ビルから室内にケーブルが引いてあるかないかの確認。
ビルから室内にケーブルが引いていない場合は、テナントが引く必要があります。
次の記事>>【フィリピン・マニラ オフィス賃貸不動産】フィリピン・マニラ 賃貸オフィス物件の借りかた②【物件選定~契約書チェック】
関連記事
>>【フィリピン・マニラ賃貸不動産①】フィリピン・マニラ賃貸住宅事情
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
次回またお会いしましょう。
でわっ!
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